福井県はメガネフレーム生産で国内シェア90%以上を誇り、100年を超える伝統産業でありながら、世界をリードする高品質な商品と革新的なデザインを打ち出し続けています。オナガメガネ株式会社は、細かな部品まで「100%日本製」にこだわり、自社デザインのオリジナルブランドを全国の専門店へ販売するメガネの卸売業を営んでいます。
企画室長小永幹夫氏が、そのこだわりについてこう話します。
「海外部品を日本で組み立てただけの商品とは異なり、弊社は小さなネジひとつから仕上げまで、『100%日本製』にこだわっています。メガネ作りは手作業のうえ精度が求められますので、長年使っても壊れない商品をつくるため、が最大の理由ですが、もう一つ、Made In Japanブランドを復興し、価格競争の中で衰退しつつある福井県のメガネ産業、ひいては日本の製造業をなんとかしたい、という想いもあります。弊社でも上海に販売店舗を構え、世界に向けてアピールしています」こうしたモノ作りへの思いは、商品企画における技術力の高さに裏打ちされています。
小永氏がこう続けます。
「弊社のデザインは、最初から3Dで行います。2Dでデザインしてサンプル工程を経て検討していく従来のやり方に比べ効率的であり、製造現場とデザインの感覚まで共有することができるため、商品化スピードが圧倒的に早いのです」